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空き家の雑草対策8選!
放置するリスクや自分で手入れをする手順を解説
2025.06.17

● 空き家の雑草を放置したらどうなる?
● 空き家の雑草対策として何が有効なの?
● 空き家の雑草を自分で対処する手順を知りたい!

空き家に生い茂る雑草は、景観を悪くするだけではなく、害虫・害獣の増殖、近隣住民からのクレーム、さらには不法投棄・空き巣など、さまざまな問題の原因になります。
定期的に草刈りをしても、次に訪れたときには元通りになっていて、管理が追いつかずに頭を抱える所有者の方も少なくありません。

雑草は太陽のあたる環境があればどんどん成長するため、効果的な雑草対策を講じて、管理の手間や近隣トラブルのリスクを軽減しましょう。

この記事でわかること

● 空き家の雑草が生えやすい理由
● 空き家の雑草問題を放置してはいけない理由
● 空き家の雑草対策8選

なぜ空き家は雑草が生えやすいのか?原因を紹介

空き家に生える雑草の多くは、太陽光さえあれば光合成をして成長・増殖できる特性を持つ好光性種子です。
よって、種を蒔かなくても勝手に生えて、ぐんぐんと成長します。

好光性種子は、雨風や鳥のフンに混ざって空き地に落とされるため、丁寧に草刈りや根っこから引き抜く雑草処理をしても半永久的に発芽を繰り返します。
誰かが住んでいる家であればこまめに雑草処理ができますが、空き家の状態では一定期間放置されるので雑草の増殖スピードが進行しやすいです。

空き家の雑草問題、なぜ放置してはいけないのか?

空き家の雑草を放置すると、外観のイメージが悪くなるだけではなく、資産価値の低下や行政指導、犯罪リスクなどの原因を招きます。
ここでは、空き家の雑草問題を放置してはいけない理由を解説します。

資産価値が低下する

空き家の敷地に生えている雑草を放置すると、建物の老朽化を招きます。

水分を多く含む植物が建物の周りに生い茂ると、躯体部分に湿気がこもるため、内部腐食やシロアリ、カビなどの原因となります。
よって、適切にメンテナンスされていない空き家は、躯体部分と外構の老朽化を引き起こし、資産価値の低下を避けられません。

また、内覧時の見た目は購買意欲を大きく左右するため、売買取引の機会を失う原因にもなり得ます。

特定空家の対象になる

特定空家とは、2015年5月26日に空家等対策特別措置法で発足された新しい法律です。
特定空家に指定されるのは、次のような状態にあてはまる空き家です。

● 倒壊リスクのある状態
● 保安上危険とされる状態
● 衛生上有害とされる状態
● 著しく景観を損なっている状態
● 周辺の生活環境の保全のために放置するのが不適切な状態 など

特定空家に指定されると、まずは自治体から助言・指導が入ります。
それでも改善がみられなければ、勧告として住宅用地特例の対象から除外され、固定資産税の軽減措置が適用されず納税負担が膨れ上がります。

勧告を無視すると、50万円以下の過料や強制解体など行政を巻き込む深刻な事態に発展するので、早期対応が必要です。

不法投棄されやすくなる

雑草が生い茂って管理されていない家は「誰も住んでいません」とアピールしているようなものなので、不法投棄されやすくなります。

茨城県では、人気の少ないエリアや空き巣を狙って産業廃棄物が捨てられていた事例が2020年の1年間で157件発生しました。
産業用廃棄物のほかにも粗大ゴミなど廃棄にはコストがかかるものが捨てられてしまうと、空き家の所有者が廃棄費用を支払わなければなりません。

また、一度ゴミが捨てられると不法投棄できる場所と認識されてしまうおそれがあるため、問題が発生する前に適切な管理をするようにしましょう。

害虫や害獣が増殖する

雑草は、害虫の餌や害獣が身を潜める場所になるため、次のような生き物が住み着きます。

● 蚊
● ダニ
● ハエ
● ムカデ
● ネズミ
● シロアリ
● トリ
● ネコ
● ハクビシン など

空き家に住み着いた害虫や害獣は、住宅にも侵入するので躯体部分や内装の腐食や汚れの原因になります。

また、害獣同士の縄張り争いによる鳴き声による騒音、糞尿による老朽化や悪臭、害獣の病原菌など多くの問題が発生します。
なかでもシロアリは、空き家から隣家にも繁殖するおそれがあり、知らぬ間に近隣住民に多大な迷惑をかける可能性があるため注意が必要です。

害虫・害獣の住処になっているような痕跡があれば、雑草対策と同時に適切な対処が求められます。
ご自身だけでは解決できない場合もあるため、必要に応じて専門家に相談しましょう。

火災が発生する可能性がある

雑草が生い茂っていると、放火や漏電などわずかな火種でも大きな火災につながります。
誰も住んでいる気配のない空き家では、タバコのポイ捨てや不法投棄などが原因で自然発火するケースも珍しくありません。

2023年には、愛知県岡崎市で空き家の雑草が約1㎡ほど焼ける事件が発生しており、現場周辺では複数件の不審火が発生していました。
幸いすぐに近隣住民が発見したため小規模な火災で終わりましたが、深夜帯や人気の少ないエリアでは発見が遅れて被害が拡大するおそれもあります。

ネズミや猫などの咬害(こうがい)が原因で漏電による火災リスクもあるため、火災トラブルを深刻化させないために、適切なメンテナンスが必要です。

近隣住民からクレームが入る

雑草問題を放置するとさまざまな問題が発生しますが、これらの問題が原因で近隣トラブルになるケースも珍しくありません。
雑草が隣家まで伸びると、景観が悪くなるだけではなく、害虫・害獣を呼び寄せたり、犯罪・トラブルに巻き込まれたり直接的な被害が生じる可能性があります。

雑草は短期間で急成長するからこそ、定期的な管理を怠れば、近隣住民からの印象がどんどん悪くなり、困ったときに協力してもらえなくなります。
近所に空き家があるだけでも抵抗を感じる方が多くいるからこそ、良好な関係性を築けるように、最低限の管理は徹底しましょう。

トラブルを起こさないための空き家雑草対策を紹介

空き家の雑草を放置すると、近隣トラブルや自治体からの指導のほか、資産価値の低下や放火などのターゲットにされるおそれがあるため、注意が必要です。
ここでは、空き家の雑草対策を8つ解説します。

除草剤を使う

ホームセンターなどで購入できる除草剤を撒けば、1週間程度で雑草が枯れていくので、自分で雑草を取る手間がかかりません。
除草剤には、大きく分けて2種類あります。

● 茎葉処理型除草剤:雑草が生えてこないようにする
● 土壌処理型除草剤:すでに生えている雑草を枯らす

すでに空き家に雑草が生えている場合、土壌処理型除草剤で雑草を枯らしてから、茎葉処理型除草剤を撒くようにしましょう。
どちらの除草剤も永久的な効果は期待できませんので、年に2〜3回を目安に散布が必要です。

砂利やウッドチップを敷き詰める

雑草の生えやすい土の上に砂利やウッドチップなどを敷き詰めると、日光が遮断されるため好光性種子の雑草は生えにくくなります。
次に紹介するレンガやタイルの場合、経年劣化でひび割れする可能性がありますが、砂利やウッドチップは小さい物質を敷き詰めるだけですのでメンテナンス不要です。

ただし、表面がデコボコするため、落ち葉やゴミなどの掃き掃除をする際には、ほうきが使えずに手作業になります。
空き家に落葉樹がある場合、掃除の手間が増えてしまうので推奨できません。

レンガやタイルを敷く

日光を遮断するためには、タイルやレンガを敷き詰める方法も有効です。
敷地面積にあわせてピッタリと隙間を埋められれば、好光性種子の雑草は生えにくくなります。
砂利やウッドチップよりも重量があるため、台風や強風などで飛ばされる心配がなく、デザイン性を重視すれば、見た目にもこだわれます。

ただし、経年劣化でメンテナンスが必要になったり、業者に頼むとなれば数十万円のコストがかかったりする場合があるため、コスト負担の考慮が必要です。

防草シートを敷く

完全に日光を遮断する方法として、防草シートの利用も効果的です。
雨風で飛ばされやすい砂利やウッドチップ、隙間ができやすいレンガやタイルと比べると、敷地面積にあわせてピッタリと張れるため雑草の増殖を抑制できます。
防草シートにも複数の種類があり、遮光率が高いほど雑草対策として効果が期待できますが、導入コストは高くなります。

また、防草シートは雨風や紫外線などのダメージで経年劣化が起こるため、1年を目安に張り替えが必要です。

グランドカバーを張る

グランドカバーとは、雑草よりも強い植物を地面に植えてカーペットのように覆い被せて、雑草の成長や増殖を抑制する方法です。

雑草が生えてこないほか、景観の向上や地上温度の上昇を防ぐ効果も期待できます。
さまざまな種類の植物が注目されていますが、蚊やゴキブリなどの害虫を寄せ付けないメントールが含まれているハーブの一種ミントの人気が高いです。

ただし、本物の植物を使った雑草対策となりますので、根付くまでの水やり、定期的なメンテナンスが欠かせません。
空き家が遠方にある場合は、他の方法を検討したほうがよいでしょう。

コンクリート塗装を施す

雑草対策として最も有効な方法がコンクリート塗装です。
今まで紹介したものよりも圧倒的に耐久性が高いので経年劣化の速度が遅く、雨風で隙間やひび割れが発生しにくいので雑草の繁殖を抑制できます。
一度コンクリート塗装をすれば、半永久的にメンテナンスが必要ありません。

ただし、材料費や施工費が高額になるため、費用負担の大きさがデメリットです。
他の雑草対策も長期的にメンテナンスを繰り返すとなれば、コンクリート塗装1回分の費用に相当する可能性もあるため、シミュレーションをしてご検討ください。

管理会社や庭師に依頼する

ご自身での雑草管理が難しい場合、草刈りや庭の手入れをしてくれる専門業者に依頼する方法があります。
専門業者に依頼する場合、空き家の敷地面積や頻度によってコストがかかります。

また、除草剤や日光を遮断する方法とは異なり、時間の経過とともに雑草が生えてきてしまうため、定期的に依頼が必要です。
空き家に通うための交通費や、雑草処理の作業中の虫刺されや腰痛、花粉症などの危険を回避する点を踏まえて「依頼したほうがよい」と考えているのであれば、信頼できる業者を探してみてください。

空き家を売却する

将来的に空き家を利用する予定がなければ、土地と一緒に売却する選択もあります。
所有権がなくなれば雑草を管理する義務から解放されるため、管理の手間やコストがかかりません。
空き家を売却する方法は、大きく分けて2種類あります。

● 仲介取引:不動産会社と媒介契約をして第三者の買主と売買取引する方法
● 買い取り:再販を目的とした専門業者と売買取引する方法

仲介取引で購入希望者がみつかれば市場価格と同等の売却金を受け取れる可能性がありますが、条件が悪いと売れ残る可能性があるでしょう。
買い取りは、雑草だらけの状態の空き家でも一定要件を満たしていれば取引が成立します。

しかし、リフォームや再販コストを差し引いた金額が提示されるので、手元に入る金額は少なくなる傾向にあります。

まとめ

空き家の雑草を放置すると、資産価値の低下や近隣トラブルなどの原因になります。
定期的に空き家を訪れて草刈りするのが難しい場合、除草剤を撒いたり、太陽光を遮断したりして、成長・増殖を抑える雑草対策をご検討ください。

雑草対策をしても定期メンテナンスは必要になるため、将来的に活用する予定がなければ、売却を検討する選択もあります。
空き家を売却する際には、実績豊富で信頼できる不動産会社に相談しましょう。



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