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個人で空き家を賃貸物件として活用する方法は?
メリットや注意点を解説
2024.03.04

●空き家を賃貸物件として活用するまでの流れがわからない
●賃貸物件にするとどのような利点があるの?
●空き家の賃貸物件への活用が向いている人は?

今回は、個人が空き家を賃貸物件として活用する流れやメリット・デメリットを解説します。
注意点や賃貸活用が適している人も解説するので参考にしてください。

この記事でわかること
●個人が空き家を賃貸物件として活用する際の流れ
●空き家を賃貸物件として使うメリット・デメリット
●空き家を賃貸物件として使う際の注意点

1.個人が空き家を賃貸に出す流れ

空き家を賃貸物件として活用する際の一連の流れがわかると、何をするべきか優先順位がつけられます。
悩む時間が減り、余裕を持ったスケジュールが立てられます。
こちらでは、全体の流れを解説するので参考にしてください。

1-1.賃貸物件の契約方法の決定

賃貸物件の契約の種類は、普通借家契約と定期借家契約の2つです。
賃貸では普通借家契約が多く、入居者の希望があれば契約を更新できます。
ほとんどの場合契約期間は1年以上で、長期的に貸し出ししたい方や安定した家賃収入を希望する方に向いています。
定期借家契約は入居者が契約の更新を希望していても、契約期間の満了で退去する必要があり、1年以内の契約期間が設定可能です。
将来的には空き家を手放すか、マイホームとして再度暮らし始める予定を考えている方は定期借家契約をおすすめします。

1-2.家賃や敷金・礼金の条件を決定

所有している空き家がある地域の物件を参考に家賃相場を確認し、賃料や敷金・礼金の設定です。
賃料や敷金・礼金以外に、損害保険や退去時の原状回復などの費用も考慮する必要があります。
思い入れのある家であっても、条件のつけすぎには注意しましょう。
入居希望者にとって条件が多い物件は入居するのに躊躇します。
条件が多すぎないように、それぞれの条件に優先順位をつけながら取捨選択するのがポイントです。

1-3.ハウスクリーニング

空き家を貸し出す前にハウスクリーニングをしておきましょう。
ハウスクリーニングとは、清掃業者が専用の洗剤や道具を用いて室内をきれいにする方法で、家庭用洗剤では落とせなかった汚れやタバコ・生ゴミの生活臭が取り除けます。
部屋の広さや清掃する場所により、ハウスクリーニング代は異なります。
ハウスクリーニングする場所が多い場合は、セットプランでの依頼がおすすめです。

1-4.築年数の長い物件はリフォームも検討

築年数の長い空き家を賃貸物件として活用する場合は、あらかじめリフォームするかどうかも考えておきましょう。
築年数の長い物件は内装や設備が劣化している可能性があるため、入居希望者が少なくなりがちです。
リフォームで内装や設備を新しくすれば、建物の資産価値が上がるため、入居希望者が増えたり、家賃を上げたりできる可能性もあります。
建物全体のリフォームをする場合は費用が高額になるため、リフォーム代を抑えたい場合は入居者が必要とする部分を重視して修繕しましょう。

1-5.入居者募集と入居審査を実施

賃貸物件として活用するための事前準備が終わったら、インターネットや雑誌を活用して入居者を募集します。
入居希望者から申し込みがあった場合は、入居審査をおこなってください。
物件の管理を不動産会社に依頼するときは、保証会社あるいは不動産会社が入居審査をしますが、個人が管理するときは大家さんが入居審査をするケースがほとんどです。
入居審査では、入居希望者に対して家賃を支払えるか、家を貸しても問題がないかを審査します。
家賃を滞納するリスクが少しでもある希望者との賃貸借契約はおすすめしません。

2.空き家賃貸のメリット・デメリット

空き家を賃貸物件として活用する際は、メリットだけでなくデメリットの両方を把握しておくべきです。
ここからは、空き家賃貸のメリットとデメリットを解説します。

2-1.メリット①家賃収入が得られる

空き家のまま所有し続けると建物の維持費や修繕費などの出費がかかる一方で、賃貸物件として活用すれば家賃収入を得られます。
出費をまかなったり、将来のための資金として貯蓄したりできるため大きなメリットです。
近年、共働き世帯や子どもがいる家庭の夫婦が、一戸建ての賃貸物件を選ぶケースが増加しています。
共働き世帯や子どもがいる家庭が多い地域であれば、空室になるリスクが抑えられ、長期的な収益が見込めます。

2-2.メリット②建物の劣化が防げる

空き家を賃貸物件として活用すれば入居者が換気や清掃などの管理をするため、建物の状態を維持できます。
空き家は通常の物件よりも建物が劣化しやすく、建物の倒壊や損傷を避けるためのメンテナンスが必要です。
草木の手入れを怠り雑草を放置すると、ハクビシンやゴキブリ、白アリなどが寄ってくる他、不法投棄や放火などの犯罪に巻き込まれるリスクもあります。
貸主が遠く離れた場所に住んでいるケースでは、建物と自宅を行き来する時間や費用が省けるのもメリットです。

2-3.メリット③相続した家を手放さずに所有できる

空き家を賃貸物件として貸し出せば、相続した家を手放さずに済みます。
維持管理が困難でも売却をしたくない方にとってメリットです。
家を手放さないため、将来は所有者自身や子どもが暮らし始める選択もできます。

2-4.デメリット①確定申告が必要

賃貸物件として活用して家賃収入を得る事業は賃貸事業に該当します。
賃貸事業で家賃収入を得た場合はすべて不動産所得に該当し、確定申告が必要です。
正しく申告するには毎日の帳簿付けが大切です。
所有者自身が家賃収入や税金を計算したあとに、税務署で確定申告してください。
帳簿の内容を確認する時間を考えて、スケジュールに余裕を持って確定申告の準備をしましょう。
確定申告した際に、所得税もあわせて納めます。

2-5.デメリット②入居後のトラブルの可能性

入居審査で問題がないと判断しても、入居後にトラブルが発生しないとは限りません。
例えば、入居者の家賃滞納や家の使い方に問題がある、近隣の住民とのトラブルなどの問題が挙げられます。
所有者が物件を管理する際は、原則貸主がトラブル対応をしなければなりません。
万が一、入居者と近隣の住民とのトラブルは、所有者自身の印象も悪くします。
貸主1人でトラブルに対応するのは精神的な負担がかかってしまいます。
トラブルへの対策として、契約方法を定期借家契約にする他、建物の管理や入居者管理を不動産会社へ業務委託するとよいでしょう。

3.空き家賃貸の注意点・向いている人

空き家を賃貸物件として活用する際は、3つの注意点を理解しておきましょう。
注意点を理解したうえで、空き家を賃貸物件として活用するのに適している人もあわせて解説します。

3-1.住宅ローンに注意が必要

住宅ローンが残っている場合は、原則物件を貸し出せません。
住宅ローンは契約者本人あるいは契約者の家族が居住するのを目的としたローンだからです。
金融機関からの許可がないまま家を貸し出した場合は契約違反とみなされ、ローンの残債分を一括で返済しなければなりません。
住宅ローンが残っている場合はローンを完済するか、賃貸物件用のローンに変更すると残債があっても物件の貸し出しが可能です。

3-2.賃貸借契約書と建物の現状記録作成

賃貸借契約の締結時は、契約書を用意してください。
契約書には契約の種類や契約期間、家賃の金額、支払い方法、敷金礼金の有無、禁止事項、契約解除になる条件などの記載をします。
国土交通省の公式ホームページで掲載されている「賃貸住宅標準契約書」をもとにした契約書作成をおすすめします。
賃貸借契約書を作成したあとは、賃貸物件として活用する前の建物の状態を記録しましょう。
入居者が退去する際は、入居者が故意あるいは過失で損傷した箇所に対して現状回復を求められますが、貸主と入居者間でトラブルになるケースもあります。
特に築年数の長い物件の場合、入居者が住む前から傷がついている可能性があるため、あらかじめ入居前の物件の状態を写真に残しましょう。

3-3.空室リスクにも注意が必要

空室が出ると、賃貸物件からの家賃収入が得られません。
家賃収入がなくても、外壁や室内、設備のメンテナンス費用と固定資産税などの税金は支払い続ける必要があります。
物件の設備にトラブルが生じて、突発的な修繕費が必要になるケースも考慮するべきです。
家賃収入が得られなければキャッシュフローが悪化し、建物の維持費の支払いに支障が出る可能性があります。
空室が生じても次の入居者がすぐに決まる場合は問題ありません。
もし、長期間空室の状態が続く場合は空室率を下げる対策をするか、賃貸物件以外の活用方法へ変えるかを検討してください。

3-4.将来住む可能性がある

所有者が将来的に住む可能性がある場合は、空き家を賃貸物件として活用する方法がおすすめです。
賃貸物件で活用すれば所有者は変わらないため、将来住み始める選択もできます。
売却した空き家を再び買い戻すのは、ほとんどの場合困難です。
現時点では空き家に居住する意思がなくても、将来的に所有者や親族が使用する可能性があるなら、物件を貸し出すのがおすすめです。

3-5.空き家を資産として所有したい

空き家を所有し続けるうちに資産価値が変わる可能性があるため、資産として維持し続けたい人には賃貸運用はおすすめです。
周辺に新駅や大型商業施設ができたのをきっかけに、資産価値が上がった事例もあります。
家を所有していれば、万が一まとまったお金が必要なときに売却したり、空き家を担保として金融機関から借入したりできます。

4.まとめ

空き家を賃貸物件として活用する際は、契約の種類や家賃などを決めつつ、建物の状態によってはハウスクリーニングやリフォームが必要です。
建物を貸し出す際のメリットには、家賃収入や建物の劣化を抑えられる点が挙げられます。
住宅ローンがある場合は残債をなくすか、賃貸物件向けのローンへ切り替えましょう。



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