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空き家を売却するメリットとは?
デメリットや注意点も解説
2024.02.02

●親から相続した実家が空き家のまま放置されていて、この先住む予定もない
●空き家を所有しているが税金などの費用の負担が大きい
●空き家の売却方法がわからない

近年空き家の数が増加傾向にあり、こういった悩みを抱えている方も少なくはありません。
では空き家を売却した際はどのようなメリットがあるのか、そしてデメリットや注意点も解説していきます。

この記事でわかること

●空き家を売却すると得られるメリット
●空き家を売却するデメリットと注意点
●空き家を売却する方法

1.空き家を売却するメリットとは

空き家を所有していると、この先それをどう管理していくのか、どこかのタイミングで所有者として大きな決断をしなければなりません。
今回は売却を前提として考えた場合、どういったメリットがあるのかをみていきましょう。

1-1.まとまった現金が手にできる

空き家を売却するメリットでもっともわかりやすいのが、多額の現金が手元に入ってくる点です。
もちろんその金額は物件の状態や立地などにもよってまちまちですが、数千万円で売れるものもあります。
売却代金が手に入り金銭面で余裕ができれば、それを投資に回したり、趣味に活用したりと、自由に使えます。
気になる税金面でも、条件が合えば特例が適用され、大幅な節税効果も期待できるでしょう。

1-2.維持や管理の負担から解放される

誰も住まないからといって、空き家は放置できるものではなく、定期的に掃除や手入れをしなければなりません。
また、所有しているだけで、その物件には固定資産税がかかり、ほかにも修繕費やライフラインの契約が残っていればその料金も発生します。
今住んでいる家の管理や維持だけでも大変なのに、さらに空き家の管理が必要となると、家計だけでなく身体的にも精神的にも所有者の負担は大きくなってしまいます。
しかし、手続きなどにある程度の時間がかかりますが、売却してしまえば、そういった負担から解放されるのは、所有者にとって大きなメリットでしょう。

1-3.売却にかかる費用が抑えられる

空き家を解体して売る場合、建物の構造や大きさによってその額は変わってきますが、そこには費用が発生します。
一般的に、解体には坪3万円以上がかかるといわれ、40坪の建物であれば最低でも120万円の解体費用が必要です。
しかし、そのままの状態で売る場合はこうした費用は必要なく、最低限の出費で売却できます。

1-4.建物の劣化が防げる

人が住まない家は、換気がなされず屋内に湿気がこもり、カビが発生しやすくなります。
そのため、建材が腐食したり、害虫が湧いたりして老朽化が早く進み、屋根や壁が崩れて通行人に被害が出るおそれもあります。
つまり、空き家は所有しているだけで、そういったリスクを抱え込んでしまうのです。
その点、売ってしまえば所有者が変わるため、そういった責任やリスクから解放されます。

1-5.一定の需要があり買い手の条件が合えば売れやすい

マイホームの購入を検討している場合、その購入方法には2つの選択肢があり、まずは新築住宅、そして中古住宅です。
近年、土地の値上がりや建築費の高騰などにより、新築住宅の購入が難しくなる一方で、中古住宅のニーズが高まっています。
もちろん中古住宅で人気が高いのは、築浅物件ですが、なかには最初からリノベーション目的で、築古の空き家を希望する方も一定数います。
このような方はリノベーション後にカフェや雑貨店などのお店を経営する目的で、あえて築古の物件の購入を考えているのです。
つまり、そういった方に向けて物件をアピールしていけば、立地や間取り、物件の状態などの条件が合えば売れやすいのも、空き家売却のメリットでしょう。

2.空き家売却のデメリットや注意点とは

空き家の売却にはメリットがある反面、デメリットや注意点も存在するため、その両面を把握しておく必要があります。
とくに築古物件では特有の注意点もあり、売却の際には必ず確認してください。

2-1.一度売ってしまった物件は取り戻せない

自分が生まれて育った家は愛着があり、一度は売ってしまったけれど、やはり買い戻して、再び自分の家にしたい方は意外に多くいらっしゃいます。
ただ、売却した空き家は別の所有者の手に渡り、解体され新たに家が建っているケースや、事業用に利用しているケースもあります。
ほかにも区画整理などでそこが公園や道路になっていて、土地自体が使えない、あるいはなくなっているかもしれません。
一度売却した不動産はもう戻ってこないものとして考えなければならず、売る際にはその点を充分に考慮しておきましょう。

2-2.建物の部分は築20年ほどで資産価値がなくなる

一戸建て住宅は木造では築22年、木骨モルタル造の場合は築20年で税法上の価値がほぼなくなるとされています。
そこには経年による劣化や老朽化が理由としてあり、売却を検討している場合は所有する物件が築何年かを知っておかなければなりません。
とくに築25年以上の一戸建て住宅は価値査定がゼロとなる古家として扱われるため、査定金額には大きく影響を与えてしまいます。

2-3.近隣への悪影響

管理ができていない空き家は、老朽化が早く進むため、資産価値も同じように低下していきます。
そのため、こまめな管理をおこない資産価値の低下を防ぐことが重要です。
しかし、空き家が遠方にあったり仕事が忙しくなかなか現場に足を運べなかったりする方もいるでしょう。
ただ、そのとき気を付けておくべき点が近隣住宅への悪影響です。
たとえば、庭の雑草が伸び放題になっていると、そこに虫や小動物が巣をつくり、近隣の家屋へ侵入していくケースが考えられます。
ほかにも不審者が出入りするようになり、最悪の場合そこに住み着いて、犯罪者の温床となる危険性もあるのです。
空き家を所有しているとこういったリスクがあり、管理ができない場合は早急に売却を検討する必要があります。

2-4.必ず売れる保証がない

中古住宅市場では築6~10年の物件の需要が高く、築古になるほど需要は低くなっていく傾向にあります。
つまり所有する空き家が築古なほど、売れる可能性が低くなる点は、デメリットの1つとして事前に理解しておく必要があります。

2-5.売却後に欠陥が見つかる心配がある

とくに築年数の古い物件は、売却時には契約不適合責任に注意しておかなければいけません。
この契約不適合責任とは、売買した物件に欠陥や不具合があった場合には、売り主が責任を持って、修繕や損害賠償をおこなう必要があるものを言います。
これは売却後に見つかった欠陥、つまり瑕疵にもその責任を問われるため、売却時には注意したいポイントです。
具体的に指摘されるものとしては、雨漏りや建て付け、地盤沈下やシロアリ被害など、視覚的に判別できるものがあり、これを物理的瑕疵と言います。
また契約不適合責任を追及される瑕疵はほかにもあり、建築基準法や都市計画法などに抵触する法律的瑕疵があります。
そして火葬場や風俗店が近い、大きな道路沿いで騒音や振動があるなどの環境的瑕疵も含まれるため、あらゆる瑕疵に慎重に対応してください。

2-6.特定空き家に指定されるおそれがある

近年、空き家に関しての問題が多く取りざたされていて、これに対して法的な整備がなされました。
それが空き家対策特別措置法で、この法律では放置され老朽化が進み、倒壊などの危険性がある物件を行政が特定空家として指定できるようになりました。
指定された物件の所有者に対し、行政は修繕や生活環境の美化、また撤去までも考えた助言や指導をおこないます。
その指導に従わない場合は勧告が出され、それまで適用されていた住宅用地特例が受けられなくなり、固定資産税が最大で6倍になる厳しい法律となりました。
その勧告にも応じなければ命令処分、そして最終的には行政による解体がおこなわれ、後日その費用が所有者へと請求されるようになったのです。

3.空き家売却の方法と選択肢を比較

主な空き家の売却方法は3つあり、そのまま空き家として売るもの、解体して更地で売るもの、そして不動産会社に買い取ってもらう方法です。
この3つの選択肢を比較してみると、自分が所有する空き家をどの方法で売却すればよいかが見えてくるでしょう。

3-1.空き家のまま売却する

物件を壊さずそのままの状態で売る場合、中古住宅か古家付き土地としての売却となります。
この境目は築年数にあり、築20年以内であれば中古住宅、そして築20年を超える物件は古家付き土地となるのです。
これらの特徴は、費用がかからず、すぐに売却活動がスタートできる点で、リノベーションやリフォームを自分好みでおこないたいというニーズにマッチします。
ただ老朽化が激しい場合や、住宅のニーズ自体が少ない地域では購入希望者が見つかりにくい可能性があり、売却が長引くほど老朽化も進んでいきます。

3-2.更地にして売却する

とくに築年数の古い物件はこの方法がとられるケースが多く、空き家を解体して土地として販売します。
そのため解体費用が必要で、時間もかかりますが土地として売ったほうが活用しやすく、購入希望者が見つかりやすい方法です。

3-3.不動産会社での買取

これは一般的によくある不動産会社に仲介してもらい、購入希望者を探す方法ではなく、不動産会社にその物件を買い取ってもらう方法です。
この方法では購入希望者を探す手間が省け、売却までがスピーディにおこなわれる特徴があります。
ただすべての物件が買取の対象となるわけでなく、もし売却できても市場相場の5〜8割程度まで下がってしまうのが一般的です。

4.まとめ

空き家は所有しているだけで、固定資産税などの費用がかかるうえ、掃除などの管理も必要となります。
この先利用する予定がなく、管理の負担から解放されたければ売却するのも1つの方法でしょう。
また不動産会社による買取という方法もあるため、それも選択肢に入れて考えてみてください。



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