不動産売却の流れを完全解説!
失敗しないための手順と成功のコツ2026.01.27
● 具体的に何から始めれば良いのか見当がつかない
● 不動産売却の手順は複雑そうで、自分だけで進めるのは不安
● 特殊な事情がある物件をスムーズに手放す方法を知りたい
不動産売却は、人生で何度も経験するものではないため、戸惑いを感じるのは当然です。
とくに専門用語の多さや手続きの煩雑さに大きな壁を感じてしまうでしょう。
この記事では、不動産売却の全体像をステップごとに詳しく解説し、「後悔しないためのポイント」をわかりやすくお伝えします。
この記事でわかること
● 不動産売却の全体的な流れと期間
● 媒介契約の選び方と不動産会社を見極めるポイント
● 売却時に必要な書類や具体的な事前準備
不動産売却の流れを理解することが成功への第一歩
物件を売りたいと相談しても、すぐに不動産会社と契約し、売却できるものではありません。
売却準備には査定・媒介契約・販売活動・売買契約・決済・引き渡しと複数のステップがあります。
取引の流れを見失わないためには、これらについての理解が不可欠です。
売却の流れを把握することで得られるメリット
不動産売却の流れを理解している・いないによって、最終的な成約価格や取引の満足度に大きな差が出てしまいます。
流れを把握すると大きく3つのメリットが得られます。
1つ目は、精神的な余裕が生まれ、冷静な判断が可能になるメリットです。
不動産売却には多額の費用と複雑な法的手続きがともなうため、先が見えない状態では強い不安を感じます。
売却の流れを把握していれば、自分にマッチした媒介契約を選び、買主からの要望や交渉に対しても、冷静に対応できるようになります。
2つ目は、手続きの遅延を防ぎ、有利なタイミングで売却できる点です。
各ステップで必要となる書類や準備をスムーズに進められるため、取引のスピード感が格段に向上します。
そして3つ目は、資金計画の見通しがしやすくなり、売却後の生活設計が安定するメリットです。
仲介手数料の支払いや税金の納付時期を正確に把握できれば、引っ越しや新居費用などの捻出に困りません。
不動産売却はどのような順番で進むのか
不動産を売却する際は、準備から決済まで決まった手順に沿って着実に進めるのが一般的です。
1. 売却の相談と査定の依頼
2. 媒介契約の締結
3. 売却活動の開始
4. 買主との売買交渉
5. 売買契約の締結
6. 引き渡しの準備
7. 決済・物件の引き渡し
一連の流れをあらかじめ理解しておけば、次に何をすべきかが明確になり、予期せぬトラブルを未然に防げます。
初めての売却で安心感を得るために、この7つのステップを頭に入れておきましょう。
売却完了までにかかる期間とスケジュールの立て方
売却期間は物件の状態やエリアの需要によって異なりますが、早期売却を目指すには事前の計画が極めて重要になります。
査定から売り出しまでが約2週間から1か月、そこから成約までに3か月程度を見込んだスケジュールが一般的です。
しかし、借地底地の整理が絡むような複雑な案件の場合、権利関係の調整などで通常よりも時間を要するケースも珍しくありません。
また、任意売却を選択せざるを得ない状況であれば、債権者との交渉期間も考慮に入れる必要があるため、より慎重な時間管理が求められます。
時間がないからと焦って価格を大幅に下げてしまうと、不動産の本来の価値を下回る金額で取引せざるを得ず、損をする恐れがあります。
このような事態を避けるためにも、少なくとも半年前には動き出すのが理想的です。
余裕を持ったスケジュールを組めば、焦らずスムーズに売却でき、結果として条件の良い成約につながりやすくなります。
相場や売却価格の決定に大切な情報収集と査定方法
売却を具体的に検討し始めたら、まずは所有している不動産が市場で評価される価格を知る必要があります。
正確な相場を把握しないまま価格を決定してしまうと、買い手が付かなかったり相場より安く手放して後悔したりするリスクが高まるからです。
公的データを活用した客観的な情報収集と、専門家による精度の高い査定で、納得のいく売却を実現しましょう。
自分でもできる!周辺相場の調べ方と便利ツール
不動産売却を検討する際、「自分自身で相場を調べておく」のは非常に重要です。
そうすると、提示された査定額が妥当かどうかを自分で判断でき、根拠のない価格での売却を防げます。
ここでは、不動産会社も実際に活用している、無料ツールとその使い方を解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーション
全国の不動産会社が利用するデータベース「レインズ」の一部を、一般公開しているサイトです。
実際に取引された「成約価格」に基づいているため、現実的な相場を確認できます。
エリア・築年数・専有面積などの条件を絞り込めば、売却物件に近い事例をグラフや一覧で確認可能です。
不動産情報ライブラリ(旧・土地総合情報システム)
国土交通省が運営する公的なサイトで、実際に売買を行った当事者へのアンケート結果に基づいた取引事例が公開されています。
地図上から直感的に取引事例を探せるため、ピンポイントでの相場把握に非常に役立ちます。
ハザードマップや周辺施設情報も同時に確認できる非常に便利なツールとしておすすめです。
大手不動産ポータルサイト
LIFULL HOME'S・SUUMO・アットホームなど、「売り出し中」のライバル物件は大手不動産サイトで確認できます。
自分の家と類似した物件相場を比較すれば、買い手が「いくらなら購入するか」の見通しを立てられます。
表示金額は「希望価格」ですから、実際の成約時には少し下がるケースもあるようです。
これらのツールを組み合わせれば、自分の物件がいくらぐらいで売れるのかがわかります。
不動産売却は、適正価格で早期に成約させるのがポイントです。
これらの公的データをもとにプロも査定していますので、自身での情報収集にも役立ち「どれくらいで売却するのがベストなのか」を判断できます。
目的別で使い分ける!不動産査定の3つの方法
不動産の査定には、手軽さを重視するものから精度を極めたものまで、大きく分けて3つの方法があります。
所有している不動産や売却のタイミングなどに合わせ、最適な方法を選択してください。
AI査定(匿名査定・シミュレーション)
WEBサイト上で物件情報を入力すると、概算価格が算出されます。
「匿名性」が最大のメリットで、個人情報を明かさずに済むため、営業電話を避けたい・誰にも知られたくない場合に最適です。
膨大な過去データに基づき算出されますが、内装の劣化状況やリフォーム歴などは反映されないため、あくまで「目安」として捉えてください。
机上査定(簡易査定)
不動産会社の担当者が、周辺の取引事例や市場動向を基に算出する査定です。
プロが丁寧に査定するため精度が高い一面はありますが、データ上の査定のため、築年数で判断されます。
複数の会社を比較したい、直接担当者から話を聞きたいときに利用される方法です。
訪問査定(詳細査定)
担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態や日当たり・騒音・接道状況などを細かく確認します。
「実際にいくらで売り出せるか」を決定する最終段階で不可欠な査定で、リフォーム歴や内装なども細かくチェックします。
柱の傷みや雨漏りの有無など、目視でしか分からない要素が査定額に大きく影響するため、現実の価格に反映される方法です。
不動産会社選びと媒介契約の種類・締結時のポイント
不動産売却の成功は、不動産会社選びだけでなく、どのような契約を結ぶかで決まると言っても過言ではありません。
理由は、「マンションに強い」「地方の土地に強い」「空き家活用に長けている」など、不動産会社によって得意分野が異なるからです。
物件の特性に合った不動産会社を選び、最適な条件で媒介契約を結びましょう。
専任媒介・専属専任媒介・一般媒介のメリットとデメリット
媒介契約には3つの形式があり、それぞれ売却活動の自由度や不動産会社側の義務の範囲が変わってきます。
それぞれの契約形態が持つ特徴を理解し、ご自身のライフスタイルや売却の緊急度に合わせて選びましょう。
一般媒介契約
複数の会社に同時に依頼でき、窓口を広げられますが、各社で優先順位が異なるため売却に時間がかかるケースもあります。
専任媒介契約
契約するのは1社のため、積極的で定期的な活動報告を受けられます。
個人で買主を見つけ、直接契約が可能です。
専属専任媒介契約
早期売却・確実な売却を希望される方におすすめの方法です。
1社に全権を任せるため、手厚い売却活動や報告が受けられます。
不動産会社も、自社で売却した実績を取りたいため、親身になって活動してくれるケースが多いようです。
それぞれの契約期間は最長3か月ですので、その間に担当者との相性を見極めるのもよいでしょう。
内覧での印象が成約価格を左右する!高く売るための「磨き方」
査定価格が決まり、売却活動が始まると「内覧」が最も重要なポイントとなります。
買い手は金額だけでなく、「直感」で良し悪しを判断するケースが多いため、成約率を高めるには事前準備が重要です。
なかでも、キッチン、浴室、トイレなどの水回りの清潔感は、物件全体の管理状態を象徴します。
内覧希望者も厳しくチェックするため、ここが汚れていると、売主の管理能力を疑われかねません。
また、自分では気づきにくい「生活臭」も要注意です。
「掃除に自信がない」「ペットやタバコのにおいが気になる」方は、思い切ってハウスクリーニング業者に依頼しましょう。
費用はかかりますが、売却価格が数十万円アップしたり、早期契約につながったりする事例も珍しくありません。
壁紙や床などの汚れやはがれ、傷は、内覧時のマイナス要因になりがちです。
すべてをリフォームする必要はありませんが、清潔感を損なう場所については、担当者に事前に相談し、手入れを検討しましょう。
信頼できる不動産会社や担当者を見極めるための基準
「大手なら実績があって安心」との考え方もありますが、実際には担当者との相性や積極的に提案をしてくれるかが成否を分けます。
不動産売却は専門知識を要するため、担当者の経験値が取引を大きく左右します。
良い担当者の見極め方として、以下のポイントを確認してください。
● 周辺事例や市場動向を交えて、査定の根拠が具体的か
● メリットだけでなく、売却にともなうリスクやデメリットも正直に話してくれるか
● 専門用語ではなく、分かりやすい言葉で説明してくれるか
高い査定額を提示する会社を選ぶのではなく、戦略的な販売計画を提示し、誠実に向き合ってくれる担当者を見極めましょう。
地域密着型の店舗では、大手にはない柔軟な対応や、その土地ならではの細かな情報を活かした提案を強みとしています。
空き家の売却や任意売却、借地底地の整理といった特殊な背景がある場合は、その分野に特化した強みを持つ会社への相談がおすすめです。
売却物件の周辺環境に詳しい、わからない点も丁寧にわかりやすく教えてくれるなど、自分との相性も含め選びましょう。
売買契約締結時に確認すべき重要事項と必要書類の種類
購入希望者が見つかり、条件が合意に至ったら、「売買契約」の締結へと進みます。
売買契約書に署名捺印をした後は、原則として簡単に内容を変更したり、一方的なキャンセルはできなくなります。
円満に取引するために、事前に重要な項目を確認し、必要な書類を漏れなく揃えておきましょう。
売買契約書で必ずチェックすべき項目と特約条項
契約書には、売買価格以外にも、後のトラブルを避けるための極めて重要な条件が数多く記載されています。
● 契約不適合責任
● ローン特約
● 引き渡し時期
引き渡し後に雨漏りなどの不具合が見つかった際、誰がどこまで責任を負うかを定めたものが契約不適合責任です。
中古住宅や古い空き家を売却する際に最も注意すべきポイントであり、現状渡しなのか修繕するのかを明確にしておきます。
買主の住宅ローン審査が通らなかった場合に契約を無条件で白紙に戻せる期間の設定や、引っ越し・登記手続きのスケジュールに合わせた、具体的な日付を合意しておきます。
また、手付金の金額設定や、契約解除時に発生する違約金の規定についても、事前に内容をしっかり把握しておきましょう。
不明な点がある場合は、事前に内容を確認させてもらうよう担当者に伝えておき、契約当日の説明でトラブルにならないようにします。
スムーズな取引のために事前に用意しておくべき必要書類一覧
売却の手続きには、公的な書類から物件に関する資料まで、多種多様な書類が必要です。
● 権利証(登記済証)または登記識別情報通知:物件の所有者であると証明する最も重要な書類
● 身分証明書および印鑑証明書:本人確認と実印の照合のために、通常3か月以内のものが必要
● 土地の境界確認書や測量図:戸建てや土地の売却では、境界が明確であると証明するために求められる。
相続した家の場合、名義変更(相続登記)が終わっていなかったり、権利証が見当たらなかったりするトラブルも少なくありません。
契約段階で慌てないようチェックリストを作成し、早い段階から準備を進めます。
まとめ
不動産売却を成功させるためには、全体の流れを正しく把握し、信頼できるパートナーと着実な準備を進めなければなりません。
査定から引き渡しまで流れをつかんだら、情報を集めつつ、専門家のアドバイスを受けながら冷静に判断しましょう。
ご自身の売却する物件に応じて、「一般売却が得意な会社」と「任意売却や借地底地など特殊案件に強い会社」などから適した不動産会社を選ぶと納得した不動産売却につながります。
