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不動産売却にかかる法人の税金とは?
仕組みと計算方法のまとめ
2026.01.27

● 不動産を売却したいが、法人税の計算方法がわからず判断できない
● 売却益が出そうだが、税金を差し引くと本当に得なのか不安
● 仲介と買い取りのどちらが税務上有利なのか判断できない

法人の不動産売却では、税金の仕組みや費用の扱いを正しく理解すると、最終的な利益に大きな差が生まれます。
本記事では、法人が不動産を売却する際に必要な税金の基礎から計算方法、注意点までをわかりやすく解説します。

この記事でわかること

● 法人が不動産を売却した際にかかる税金の種類と仕組み
● 不動産売却益の計算方法と税額シミュレーション
● 税負担を意識した売却方法の選び方と相談のポイント

はじめに

法人名義で不動産を売却する場合、個人とは異なる税金の仕組みを正しく理解しておくのが重要です。
法人税だけでなく、事業全体の損益や経費処理との関係によって税負担が大きく変わるため、事前の知識不足は思わぬ納税リスクにつながります。

本記事では、法人が不動産を売却する際にかかる税金の全体像から計算方法、節税の考え方までわかりやすく解説するので参考にしてください。

法人が不動産売却をする場合の税金の基礎知識と全体像を徹底解説

法人名義で不動産を売却する際には、個人とは異なる税金の考え方が求められます。
売却益に対してどの税金が課され、どの費用が差し引けるのかを理解していないと、想定以上の納税が発生するでしょう。

ここでは、法人が不動産を売却したときに関係する税金の種類や仕組み、全体像について解説します。

法人が不動産を売却したときにかかる税金

法人が不動産を売却すると、その売却によって生じた利益は法人の所得として扱われ、複数の税金が課されます。
中心となるのは法人税ですが、あわせて地方法人税、法人住民税、法人事業税も発生し、これらは不動産売却益だけを切り離して計算するのではありません。
当期の事業利益と合算して税額が決まる点が特徴です。
そのため、売却の有無によって決算内容が大きく変わる場合もあります。

また、建物を含む不動産を売却した場合、消費税の課税対象になるケースもあり、課税事業者か免税事業者かで対応が異なります。
さらに、売買契約書には印紙税が必要となるため、売却時には複数の税金を同時に意識するのが必要です。

不動産売却益の課税対象の仕組み

法人の不動産売却益は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。
この利益は、通常の事業所得として法人全体の損益に組み込まれます。
個人の不動産売却のような分離課税ではないため、他事業の赤字と相殺できる場合がある一方、黒字法人では税負担が一気に増えるでしょう。

そして、とくに注意したいのが減価償却です。
長期間保有してきた不動産は帳簿上の価額が下がっており、実際の売却価格との差が大きくなりやすい傾向があります。
その結果、想定以上の売却益が計上される場合もあるため、事前に課税対象の仕組みを理解しておくのが重要です。

法人が不動産売却時に見落としがちな税金

法人の不動産売却では、法人税だけに目が向き、細かな税金を見落としてしまうケースが少なくありません。
代表的なのが印紙税で、売買契約書の金額によって税額が変わり、契約内容次第では高額になる場合もあります。

また、建物売却時の消費税について、課税対象かどうかを誤って判断してしまう例も見られます。
さらに、仲介手数料や測量費、解体費用などを正しく譲渡費用として計上しないと、課税所得が必要以上に増えてしまうでしょう。
固定資産税や事業税の精算方法も含め、売却前に税金を整理しておけば、不要な負担や申告ミスを防げます。

法人で不動産を売却した時に発生する税金の計算方法と具体的なシミュレーション

法人が不動産を売却する際、税金はいくらで売れたかだけでは判断できません。
取得費や譲渡費用、決算状況によって課税額は大きく変わります。

ここでは、法人の不動産売却益がどのように計算されるのか、基本ルールと具体的な数字を用いながら解説します。

法人の不動産売却益の計算式と基本ルール

法人の不動産売却益は、「売却価格-取得費-譲渡費用」の計算式が基準です。
取得費には土地や建物の購入代金だけでなく、購入時の仲介手数料や登記費用なども含まれます。
ただし建物部分は、保有期間中に減価償却がおこなわれているため、帳簿上の価額は年数とともに下がっていくのが特徴です。
この帳簿価額を基準に計算する点が、実際の感覚とズレやすいポイントです。

譲渡費用には、売却時に直接かかった仲介手数料や測量費、解体費用などが該当します。
こうして算出された売却益は、法人の事業所得としてほかの収益や費用と合算され、法人税等の課税対象となります。

実際の数字で見る税金シミュレーション

法人が不動産を6,000万円で売却し、取得費が3,500万円、譲渡費用が300万円だった場合、売却益は2,200万円となります。
この金額が法人全体の所得に加算されます。
仮に、当期の他事業で800万円の利益が出ていれば、課税所得は合計3,000万円です。
ここに法人税、法人住民税、法人事業税が課され、実効税率が約30%の場合、税額はおおよそ900万円となります。
結果として、売却益のすべてが手元に残るわけではありません。

このように事前に数字をあてはめて考えると、売却後の資金繰りや再投資の判断がしやすくなります。

赤字法人・黒字法人の税負担の違い

法人の不動産売却では、会社の決算状況によって税負担が大きく変わります。
赤字法人の場合、不動産売却による利益を他事業の赤字と相殺できるため、課税所得が圧縮され、結果的に税金が発生しない、または大幅に抑えられるでしょう。

一方、黒字法人では売却益がそのまま上乗せされ、法人税等の負担が一気に増える場合があります。
また、過去の欠損金を繰り越している場合は、それを活用できるかどうかも重要な判断材料です。
売却時期を決算前後で調整するだけでも、税額が変わる場合があります。
不動産売却は単体で判断せず、法人全体の損益を踏まえて検討するのが大切です。

法人名義で売却した不動産の取得費・譲渡費用・仲介手数料の扱いと節税効果

法人の不動産売却では、売却価格だけでなく、取得費や譲渡費用をどう扱うかによって税負担が大きく変わります。
ここでは、法人名義で不動産を売却した場合の取得費や譲渡費用、仲介手数料の考え方について解説します。

法人における取得費の考え方

法人における取得費とは、不動産を取得するために実際に要した費用の合計です。
土地や建物の購入代金はもちろん、購入時に支払った仲介手数料、登記費用、司法書士報酬、不動産取得税なども取得費に含まれます。
ただし、建物については保有期間中に減価償却がおこなわれているため、売却時点では帳簿上の残存価額が取得費として扱われるのが特徴です。
この点は、実際の購入額と大きく差が出やすく、売却益が想定より増える原因になりがちです。

また、過去の契約書や領収書が残っていない場合、取得費を十分に主張できず、税務上不利になる場合もあります。
法人の不動産売却では、取得時の資料を整理し、取得費を正確に把握するのが、税負担を抑えるための重要な準備となります。

譲渡費用として認められるもの・認められないもの

譲渡費用とは、不動産を売却するために直接必要となった費用を指します。
具体的には、不動産会社へ支払う仲介手数料、境界確定のための測量費、建物解体費用、売却活動にともなう広告費などです。
これらは売却益の計算時に差し引き、課税所得を減らせます。

一方で、修繕費や管理費、固定資産税、保険料などは、売却とは直接関係しないため譲渡費用には含まれません。
また、売却後のトラブル対応費用や、経営全体に関係するコンサル費用も対象外となる場合があります。
費用の内容によって扱いがわかれるため、売却に直接結び付く支出かどうかを整理して判断するのが重要です。

仲介手数料はどこまで経費になる?

仲介手数料は、法人の不動産売却において代表的な支出の1つです。
原則として、売却を目的として不動産会社に支払った仲介手数料は譲渡費用として認められます。
そのため、売却益から差し引けて、結果として税負担を軽減できます。

ただし、売却が成立しなかった場合の調査費用や、売却以外の業務と一体になった報酬については、全額が譲渡費用として扱われません。
また、仲介手数料には消費税が含まれるため、課税事業者かどうかによって処理方法も違うのが特徴です。
契約内容や請求書の内訳を明確にしておくと、経費計上の判断がしやすいです。

費用計上の仕方で変わる税負担の違い

法人の不動産売却では、費用をどのように計上するかによって税負担が大きく変わります。
本来、取得費や譲渡費用として差し引ける支出を漏らしてしまうと、売却益が過大に計算され、その分法人税等が増えてしまいます。

逆に、売却に直接関係する費用を正しく整理し、適切に計上すれば課税所得を抑えるのが可能です。
とくに長期間保有していた不動産では、取得時の資料が紛失している場合も多く、費用計上が不十分になりがちです。
売却前から費用を洗い出し、税務上の扱いを確認すると、無駄な税負担を防げます。

法人の不動産売却でよくある質問と国税庁・税理士への相談ポイント

法人で不動産を売却する際は、税金の種類や計算方法が複雑なため、多くの経営者が同じような疑問を抱えます。
ここでは、法人の不動産売却でよくある税務上の疑問と、国税庁の情報を確認する際の注意点、税理士に相談すべき場面について解説します。

法人が不動産売却でよく悩む税務とは

法人の不動産売却では、共通して悩みやすい税務上の疑問があります。
たとえば、売却益は必ず税金がかかるのかについては、法人全体の所得と合算されるため、他事業の赤字と相殺できる場合があります。

また消費税は必ず発生するのかについての質問も多く、これは土地は非課税、建物は課税対象となる基本ルールを理解しておくのが必要です。
さらに、仲介手数料や解体費用、測量費などをどこまで経費として計上できるのか判断に迷うケースも少なくありません。
これらは費用の性質や売却との直接的な関係性によって扱いがわかれます。

国税庁の情報を参考にする際の注意点

国税庁の公式サイトは、法人税や不動産売却に関する基本ルールを確認するうえで有用です。
ただし、掲載されている内容はあくまで一般的な考え方であり、すべての法人にそのままあてはまるとは限りません。
法人の規模や決算内容、売却方法によって税務上の扱いが変わる場合もあります。

また、制度改正により過去の情報が現在の実務と合わないケースもあるため、確認する際は公開日や更新日にも注意が必要です。
国税庁の情報は基礎知識として活用し、最終的な判断は個別事情を踏まえておこなうのが、税務リスクを避けるポイントになります。

税理士に相談すべきケース

法人の不動産売却では、税理士への相談が有効となる場面が多くあります。
たとえば、売却益が決算に与える影響が大きい場合や、欠損金の繰越控除を活用したい場合は、専門的な判断が欠かせません。

また、取得費や譲渡費用として計上できる範囲があいまいな場合や、消費税の課税区分に不安があるケースも相談すべきです。
売却後の申告ミスは修正に手間がかかり、追加納税につながる可能性もあります。
不動産売却を検討する段階から税理士と連携すると、安心して売却を進められます。

まとめ

法人の不動産売却では、税金の理解不足が利益の取りこぼしにつながるケースも少なくありません。
税金の仕組みや費用の扱いを正しく把握し、売却方法を適切に選ぶのが重要です。
不動産売却を専門とする会社へ早めに相談すれば、税務面も踏まえた有利な売却判断がしやすくなります。
専門知識を活用し、納得のいく不動産売却を目指しましょう。



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